まねき猫の大福帳 467
ただ今、店内秋冬レイアウト変更中
「お客様に支持される売場づくりとは」
お客様に支持される売場づくりとは、単に商品を並べるだけでなく、どうしたら心地よく買えるかを考えたレイアウトにすることです。まず大切なのは、お客様視点の発想です。「販売者側の都合」でレイアウトや陳列を考えがちですが、支持される売場は常に「お客様の行動」を基準に設計。来店時にどんな気持ちで入店し、どのように商品を探し、どの瞬間に購買意欲が高まるのか。その流れを観察し、動線・視線・手の届きやすさを計算することが出発点です。
次に重要なのは、伝わる演出づくり。いくら良い商品を揃えても、その魅力が伝わらなければ売り場は輝きません。POPの内容、照明、色の配置までが「無言の販売員」としてお客様に語りかけます。「なぜこれが、おすすめなのか」を明確に示すことが、共感と安心感を生みます。また季節やトレンドを取り入れることで、来店のたびに新鮮さを感じてもらえます。
「売り場」は完成形ではなく、常に改善される「買い場」です。お客様の購入後の反応やSNSでの意見、スタッフが受け取る声にヒントが隠れています。「見やすい」「分かりにくい」「もっとこうしてほしい」という小さな声を素早く反映することで、お客様は、「自分たちのために売場が変わる店」として信頼を寄せます。
そして最後に、一貫した理念と温かみです。どんなにデザインや陳列を工夫しても、スタッフの心がこもっていなければお客様の心は動きません。挨拶や清掃、接客の丁寧さといった基本動作が、売り場全体の空気を作ります。つまり、お客様にとって心地よい売場とは、商品だけでなく、人の想いが伝わる空間。流行に流されず、自店らしさを貫きながら日々磨き続けること。それこそが、長く支持される売場づくりの本質です。



