まねき猫の大福帳 359
小比企町稲荷神社、稲荷橋周辺
「地域に大切にされている鎮守さま」
北野街道を高尾方面に進み、私の母校の八王子市立由井第三小学校手前を右折、湯殿川の方に歩くと、「小比企稲荷神社」があります。神主さんがいる大きな神社ではありませんが、地域に大切に大切にされている鎮守さま。初詣にたくさんの参拝客が訪れる大きな神社やお寺にはない、落ち着いた親しみを感じます。小比企の稲荷さまは戦争で焼けることもなく、長い歴史をを持ち、令和までその姿を保っている神社。
境内掲示によると小比企稲荷社は、建久元年(1190)当地に鎮座されたと伝えられ、承応2年(1652)に本殿再建、貞享3年(1686)に拝殿再建、小比企村の鎮守社だったといい、時期不詳ながら白山社・稲荷社・八幡社・鈴鹿社・白旗社を合祀したそうです。祭神は宇迦御魂命(うがのみたまのみこと)。京都の伏見稲荷大社の主祭神でもあり、稲荷神(お稲荷さん)として広く信じられています。現在は穀物の神としてだけでなく、農業の神、商工業の神としても信仰。
小比企の稲荷さまは、見事な龍の彫り物でも知られています。本殿の素晴らしい彫刻は精巧で、時を忘れて鑑賞してしまうほど見事。日光東照宮にかかわった棟梁が手掛けた作品と伝えられています。天を見上げると、あちらこちらに見られる文化財級の手の込んだ彫刻。小学校時代、秋の9月3日の祭礼はとても楽しみでした。夜の光で動いたように見えた幻想的な龍の記憶や賑やかな神楽殿。
令和7年は、元旦に参拝しました。茅の輪くぐりは、心身を清めて災厄を祓い、願うは無病息災。8の字型に3回くぐると罪穢れが払えるとのこと。稲荷神社は稲という字が表すように、農作物の豊作を祈り祀る神社が起源とされています。横を流れる湯殿川は自然豊かで、オオサギや野鴨が集まり、たくさんの鯉が群れます。夏には蛍も飛ぶこともある、地域の皆さんが守ってきた川。天気のいい日には、川沿いの稲荷橋近くの遊歩道をのんびりと散策するのもおすすめです。
境内掲示による小比企稲荷社の由緒
稲荷神社は、建久元年(一一九〇)に当地に鎮座されたと伝えられ、古文書によれば、承応二年(一六五二)本殿再建、貞享三年(一六八六)に拝殿再建とある。寛政八年(一七九六)には、神祇伯京都吉田家に願い出、神名帳に記載し神祇道管領式位社の称号を賜る。其の記念碑が今も鳥居の右側に残っている。今日見る社殿や彫刻は、文政十一年(一八二八)頃より計画され、弘化四年(一八四七)に完成したとある。此の間天保の大飢饉があり一時中止のやむなきに到り、名主、村民、棟梁の苦痛は、はかり知れぬものがあったと記してある。此の宮の建築に当たった棟梁は、飛騨内匠と称し、其の後日光東照宮の工事に当たったと伝えられる。其して今残る古文書の中に神社完成祝に行った御神楽、余興として行った相撲大会の記録がある、其して延々明治初期までしばしば相撲大会が行われ、神楽殿の西側の広場は、相撲場と云う名が今も残っている。時は流れて現在では、万物生産、商売繁盛の神として庶民の間に崇拝されている。
まねき猫の大福帳
まねき猫は私が目指しているもの。大福帳とは江戸時代に日本全国に普及した商業帳簿のことです。現在、店舗や企業、心やさしき人に向けてSNS投稿を7コンテンツ行っています。この情報に親しみや関心を持ち楽しく伝えたい。そこで、アヤックス小比企町店に実在する8匹(ペア1組)のまねき猫に名前とストーリーを与えて共に街歩きし情報を発見、収集し投稿していきます。
担当猫たか
観光資源や神社仏閣、イベントなどを歩き情報を収集し店舗運営に活かします。八王子が誇る世界一登山者が多い高尾山から命名。
小比企町稲荷神社
社号 稲荷社
祭神 宇迦御魂命
合祀 白山神、宇迦御魂命、応神天皇、大山祇神、白旗神
祭礼 9月3日
所在地
東京都八王子市小比企町1201
アクセス
京王バス 由井第三小前下車約4分
京王線 山田駅下車約20分
稲荷橋
撮影日 2025.1.1
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